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1989年(平成元年)冬休み特大号

■冬休みをどう過ごすか

 そろそろ肌寒さが感じられるこの時期、冬休みの学習について考えてみましょう。
 まず受験生にとって、冬休みは言うまでもなく集中的に時間の使える最後の長期休暇です。冬休みにキチンとした目標を立て、計画を作ってやり切れるかどうか―このことは学習面への影響はもちろん、一~二月の、最後の追い込み期に向けて、心理的な充実度に随分と影響します。
 ところが、ダラダラしようと思わなくても結果的にはそうなってしまう人が見受けられます。
 元旦ぐらいはスケジュールを明けて、入試・人生のことを考えてみることがあってもいいと思います。しかし、二、三日と何もやらない日が続くのはまずいことを自覚してほしいのです。冬季講習会のように、キチンとスケジュールが組まれ、一生懸命頑張るライバルが居る中で、自分も頑張ってみるのも一つの方法だと思います。
 受験生以外の人にとっても、クリスマスやお正月など楽しい行事の続く冬休みは、ふだんの学習ペースが崩れがちになります。思い切って楽しむことも大切ですが、勉強の習慣を途切れさせないようにしたいものです。各学年とも二学期は重要テーマが目白押しですから、冬休みにしっかりまとめておきましょう。
 冬休みは、受験以外の人にとっても、勉強の習慣を継続し、二学期の重要テーマをまとめる上で重要です。そして三学期は三学期の内容をきっちりこなしながら、同時に二学期までの重要テーマを深く掘り下げていき、春休み、四月のスタートを余裕と自信を持ってきりましょう。
 特に、休みの前半が大切です。十二月中は思い切って勉強し、お正月はゆっくりしましょう。前半でだらだらすると、お正月をはさんで勉強が途切れるおそれがあります。スポーツも勉強も一日休めば、取り戻すのに三日はかかるのです。
 後半はコンディションを作りながら、三学期の準備・位置付けをしておきましょう。

■受験生の諸君に

 受験生の諸君にとくに言っておきたいのは、冬休みは学習の面でも相当なことがやれるのですが、それ以上に、精神面で「冬休みにこれだけやったんだ」という気持ちが持てるかどうかが大事、ということです。
 入試シーズンを上昇気運で迎えるのが大切なのですが、「冬休みにできなかったな、何をやってんだ」という気持ちを持ってしまうと、二、三月の入試までに取り戻すのが大変です。
 冬休みから二、三月までは短い期間です。健康を大切に、「冬休みをキチンとやり切った」という気持ちで、ぜひとも上昇気運の中で入試を乗り越えてほしいと思います。
 教育総研グループの冬季講習会は、受験直前期の重要テーマ・入試頻出事項を網羅しています。さまざまな地域・学校から、「この冬頑張ろう」という気持ちを持った仲間たちが集まりますから、講習会に参加することで、自分を「頑張らざるを得ない状況」におくことになるのです。
 この冬休み、学習の中心を入試頻出テーマの克服に置いて講習会を頑張り、理科・社会、そして苦手分野の克服を自分なりのテーマとして定め、並行してやり切ることが大切です。

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