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エンターテインメント 新たなエンターテインメントを創造する。
代表者メッセージ
劇場用長編アニメ映画「NITABOH」
劇場用長編アニメ映画・第2作「ふるさと-Japan-」
その他文化事業
エデュテインメント
 2003年、アニメーションの新しい世界を切り拓くことを目指し、私自身が脚本を書き監督を務めた作品が完成しました。タイトルは「NITABOH 仁太坊〜津軽三味線始祖外聞」。この作品は、劇場上映の後、上映キャラバンという形で全国の公共施設や学校など四百か所以上で上映会を実施、子どもから大人まで多くの方に鑑賞していただいています。反応は想像以上で、国内だけにとどまらず、ソウルで行われた国際アニメ映画祭のグランプリをはじめ多くの海外映画祭で評価をいただきました。
 「なぜ、学習塾がアニメーション映画を製作するのか」ということを不思議に思われた方も多かったようです。しかし、私は学習塾をスタートさせたときから、子どもたちの「心の教育」に関わる活動を実践してきており、アニメーション製作はその集大成にほかならないと考えています。
 近年、子どもたちの「感動する心」が薄れつつあるのではないかと危惧されています。これはもしかすると、子どもたちの日常から、深く心を動かされるような体験が減少しているせいかもしれません。学習は受験などのための功利的な手段と化し、生活の場では一時的な刺激を得るためのゲームやテレビ番組に大半の時間が消費される毎日。しかし、学習の場であっても生活の場であっても、子どもたちへの働きかけをもっと工夫することによって「感動する心」を蘇らせることは可能なはすです。
 “学び”の中にも感動がある――これは当社の教育に対する考え方の中心を成しています。教育の中にエンターテインメントの考え方を取り入れていこうというコンセプトは、そこから生まれました。これを具現するために、授業の徹底的な工夫と独自の教育コンテンツの開発、それらを支える人材の育成に、今も全力を注いでいます。
 その一方で、教室以外の場所でも「感動を生む活動」を行おうと考え、文化や教育に関連するイベント活動を全国で展開してきました。「中国上海人形劇」やミュージカル「若草物語」の上演、ロックバンド「六三四」の公演、さらには「教育文化講演会」や「科学実験ショー」の開催などは、そうした思いから行ってきたものであり、アニメ事業をスタートさせた意味も、この「子どもたちに感動する心を取り戻させる」ところにあります。
 そういった活動の集大成がなぜアニメーションなのでしょうか。理由は大きく2つあります。
  まずはアニメーションが人の心に入っていきやすいということ。アニメなら子どもから大人までファミリーで楽しめます。良質なアニメは子どもたちの心にストレートに響くでしょう。家族全員で、見た感想を話し合うといったコミュニケーション効果も期待できます。もう一つは、高速インターネットや衛星放送などの新たな媒体が普及し、良質なコンテンツが求められるようになっていること。近い将来、ホームシアターを使って、自宅にいながら好きな映画を好きな時間に見る時代が来るでしょう。そうなると、ファミリーで楽しめるアニメの需要はますます高まっていく。エンターテインメントだけではなく、おそらく在宅学習においても映像コンテンツの配信が広く利用されるようになるでしょう。こうした将来展望から、アニメ制作で培った力をさまざまな教育コンテンツづくりに活かしていこうという構想も抱いたのでした。
 
   ところで、劇場用アニメ映画の第2弾「ふるさと−JAPAN」が2006年に完成しました。昭和31年の日本を舞台にした、日本人の心のふるさとともいえる童謡を大切にし、歌い続けていこうとする先生と生徒たちの物語で、今回も子どもたちに夢と感動を与える内容です。
  劇場公開後は「NITABOH」同様、本当に見てもらいたいものを見て欲しい人に提供するため、社内でプロジェクトチームを組んだキャラバン方式で上映を行なう予定です。この方式には思わぬメリットもありました。上映キャラバンにより、今までの教育関係の範囲を越えて、さまざまな団体や個人とのネットワークも築くことができました。自社制作・キャラバン方式を採ったことで、各地域の人たちと文化を介したつながりをもつことができたのです。
 
 
 このようにして培ってきた諸々の力を使い、きちんと形のあるものをつくっていく――それが、これからの当社の大きな課題といえます。各県の中心校を地域の文化拠点にしていくという取り組み(ミニシアターの設置、各種イベントの開催等)など、すでにスタートしているものもいっそう推し進めていかなくてはいけません。
 
    ワオ・コーポレーションの21世紀のテーマである「エデュテインメント」(教育とエンターテインメントの融合)はまだまだ始まったばかりです。これからも、新しい教育の創造に邁進していきます。
   
 
西澤 昭男 − プロフィール
1942年東京生まれ。京都大学文学部美学美術史学科卒。3年間大学院に在籍。その間十数種の仕事を体験しながら各地を歩 く。後の事業の全国展開にそれが大いに役立った。2つの会社勤務を経て、1973年、東京で2人の友人と学習塾を設立。その後、1976年に大阪で現ワオ・コーポレーションを設立し、2008年6月まで社長を務める(2008年7月より代表取締役会長)。学生時代より「ヘーゲルから平凡パンチまで」といわれた広角思考でならし、趣味・交友関係など多彩。座右の銘は「自燈明」。2003年完成の劇場用アニメーション第一作「NITABOH 仁太坊〜津軽三味線始祖外聞」においては自ら脚本執筆と監督を、第2作「ふるさとーJAPAN」では原作も務める。
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