声優オーディション

声優さんのオーディションが始まった。。。
西澤アニメの特徴のひとつは、登場人物のセリフが長い、こと。
日常のふつうの生活を通して、ひとつの世界を作り上げるので、長いセリフをしゃべることになる。
セリフが重要で、それぞれが意味深いし、それが、作品全体のメッセージを伝えているから、軽視できない。

映画の完成には絵やストーリー展開、音楽などいろいろな要素があるが、中でもシナリオが最も重要というのが、監督の確固たる信念

ふつうは、絵が出来あがってから、その絵の動きに合わせて、セリフを吹き込んでいく、アフレコ(アフターレコーディング)が一般的な方法。

だけどこの方法では、セリフが長いと後から声を吹き込むとき、途中で口の動きと合わなくなったり、息継ぎができないなんてことが起きてしまう。
そこで、今回は、一部のシーンは絵を描く前に声優さんを決めて、最初からその人に演技をしてもらって、そのテンポや息継ぎにあわせて、絵を描いていく手法をとることにした。

これをプリレコ(プリレコーディングの略)もしくはプレスコ(プレスコアリングの略)という。
アフレコとは、逆の手法。なんですね。

今回はその声優さんを決めるためのオーディションでした。

主役のアイ役と、脇を固める男性のひとり中井役に、総24人が次々に30分間隔でスタジオにやってきて、あらかじめお渡ししておいたセリフでお芝居が始まる。

みなさん第一線でご活躍の方ばかりで、1・2回のテストで、すぐに本番に入っていく。監督以下現場スタッフ、音響演出の塩屋さんは、その瞬間に耳を研ぎ澄ます。
西澤アニメでは、いわゆるアニメ的な大げさなお芝居は求めない。
それより、日々の普通の会話でどこまで臨場感をだしてくれるか、を追求。
あくまでキャラクターにあった声質と芝居のうまさを、追い求めた。
声を聞いているだけで、キャラクターの絵柄が一瞬にして浮かび上がる、そんな声を・・・・

中には、今一番と言われる売れっ子の声優さんもたくさんいらして、経歴や出演作をみていると、知っている作品がたくさん。誰だって知ってる!って感じで。
「八月のシンフォニー」に、そういう方々に集まっていただいたことに、心から感謝し、そういう場にいることに感動を覚えてしまいました。

2日間の結果は、CDにして何度も聞き返し、オーディション現場で、この人!と感じた第一印象と、しばらく時間をおいて聞いた印象を照らし合わせて、キャストは決定した。

(文・写真 西澤真佐栄)