熊本城 ――満開の桜の下でのロケ

3月31日、地方ロケの第5弾として撮影隊は熊本へ飛行機で〜。
熊本といえば、やっぱり熊本城と水前寺公園です。

ちょうど桜が満開でお花見客もぽかぽか陽気に誘われて、あちらこちらでお弁当を広げたりと、大賑わいでした。
今年は、3月初旬にずいぶん冷えこんだので、桜の開花が例年よりも遅れそうな気配で、
ロケのスケジュールを決めるのが難しかった。
毎日ネットで、気象庁の桜の開花予想や、熊本城のライブの映像をチェック。
そうこうするうちに、3月の後半になったら、急に気温がグングン上がって、これは、もうすぐ満開になるよ!って、ばたばたとロケの準備に入ったのです。
熊本までの飛行機や宿泊、カメラマンの手配など一切合財をするのは、青沼さんの役割。 一番気をもんだのでした。
また、熊本城は今年、加藤清正の築城から400年を迎え、3月いっぱいは外観の修復工事が入っていて、撮影は無理と言われていたので、4月の1日、2日はタイミング的にもちょうどの時期。 満開の桜にほっと胸をなでおろしました。

どんなに準備をしても、ロケはお天気次第です。
今回もまた、お天気に恵まれて最高のショットをカメラに納めることができました。
スタッフも、仕事とはいえお花見ショットは気持ちいいもの。
地方ロケというと聞こえはいいけど、とにかく1日中重い機材をかついで歩き回って、撮影したらそのまま帰るのが常の日々。なので、被写体が気分を左右します。

さてもうひとつの撮影場所である、水前寺公園のできばえは?
ここでは撮影のポジション探しに一苦労。
近頃は、公園の周りにマンションやビルが立ち並び、どこから撮影してもそれが映ってしまう。
これでは、ファインダーをのぞくカメラマンも、その後ろでのぞく村上さんも
「う〜ん、違うよ。これじゃいい感じしないよ」と、妥協できない様子。

カメラを持って公園内をうろうろと、ベストポイントを探して歩き回ったのです。
それで見つけた1ヶ所。ここのみ!という場所での撮影。映画を乞うご期待。

5回目となった地方ロケ、メイキングでも毎回その様子をお伝えしてきましが、そろそろ
「どうして地方へ行ってロケしているの?」「アニメ映画でしょ?」
とお感じの方もいらっしゃるでしょう。
以前にもお話したかもしれませんが、西澤監督が目指すアニメ映画は、実写映画に限りなく近いものにしたい。 ”現実観”を追求しているのです。
それがなくては、映画の中で語られるセリフもそらぞらしくなってしまう。
伝えたいメッセージも同じく、空虚になってしまう、と考えているのです。

1作目の「NITABOH」も、2作目の
「ふるさと〜JAPAN」も、アニメながら、物語が進行する時代や背景など、現実のものになるべく近い描き方が出来るように様々な苦労を重ねてきました。
実際の場所を撮影して、そこをもとに絵を描いていくのも、そのためです。
でも、今回はそれだけではありません。

この意味はもうしばらくしたら、詳しく説明する予定です。
その前に、残り3ヶ所のロケを済ませることにします。
それでは、今日はここまでで。

(文 西澤真佐栄/写真 青沼恒行)