東京、大阪で試写会を開催。たくさんの感動の声をお寄せいただきました。
一部をご紹介します。
平岡理事長様が手塩にかけて再興されたギュメ寺は愛に満ちていて、故郷を追われ、必死に密教を守ろうとした僧侶たちの悲惨な在りし日の姿は嘘のように思えます。宗教としてだけでなく一国の文化遺産が日本人の手によって守られたことを称え、是非多くの方にご観賞して頂きたいと思います。
鮎川 いずみさん(女優/実業家)
グリード(強欲)な金融機関の行動が、今次の金融危機をもたらしたといわれている。この映画で示されたチベット密教の教えが、市場を構成している経済人の一人一人の思考と行動に少しでも反映されれば、経済の運営をより安定的でスムースなものにするであろう。
廣瀬 勝さん(清風学園顧問 森ビル株式会社監査役)
今想い返すと目の前に広がったギュメ寺の景色は、政治的に故郷を追いやられた人々でありながら、空も木々も水も澄み切って、精一杯お勤めを果たす人間の一番美しい姿と共に私の脳裏に残っています。
井塚 淳子さん
「多彩」であること。それはこの映画を読み解くキーワードでもある。涼やかな風が静かな林を揺らす、魔よけの火が爆ぜる、緑の山々に紺碧の空、沈みゆく真っ赤な陽。「多彩」な自然がそこにある。幼は7歳から老は90歳にいたる約400人のチベット人やインド人の僧たち、ギュメ寺の再興に尽力する平岡英信氏、ギュメ寺への留学経験者でもある平岡宏一氏ら日本人、そしてダライ・ラマ法王。「多彩」な人が織りなすメッセージがそこにある。彼らは人間とは宗教とは心の豊かさとは何かをわたしたちに問いかける。
平井 康文さん
映画は、とても静かに、そしてゆっくりとした空気の中で始まり、その静かさやゆっくりとした空気が、彼らの生活の穏やかさや純粋さと相俟って、全体の統一された空気をしっかりと作り上げていた。
坂田 武久さん
私の印象に深く残ったのは、二人の少年僧へのインタビューであった。彼らはギュメに入ったきっかけを、共に「お母さんがギュメに行きなさい」と言ったからと語った。子のためを思い二人の母はギュメに入ることを勧めた。そして、子らは理屈ではなく、心でそれにこたえ寺に入った。(中略)寺に入るか否かというような人生における重大な問題でなくとも、親の言葉、先人の言葉に耳を傾けること、何事もここから始まるのではないか。そして、教育の原点もここにあるような気がした。
澁谷 浩史さん
父母の教えに従い何十年も先の成就をめざして勉学に精励する幼い僧の、身体を揺らして必死に読経する姿が眼に焼き付く。果たして私はそうしているか、その姿に劣らぬ授業をしているか、胸が詰まる。
大北 周二さん
心を満たすには、何が必要なのか。精神的な豊かさとは、いったい何なのか。何に向けて努力すればよいのか。『ギュメ寺は祈っている』を観て抱いたこのような疑問は、私自身には大きすぎて答えられそうもありません。しかし、大切なのは、素朴な生活の中で問答をし続ける学僧達のように、この疑問に何度も向き合おうとする姿勢なのだと思います。
江橋 洋平さん
始まる前には、ドキュメンタリーで2時間、少し長いのではと思っていた。私の感覚では、45分以内かなという気持ちがあった。しかし、エンドタイトルまで、一瞬に感じられた。黒い場面のテロップの後ろに、チベットの女性の歌声が入っていて、もう少し見たいなという感覚をもった。
伊藤 公雄さん
ギュメ寺で学び修行する多くの僧侶の宗教に対する純粋さが、私の心の奥底まで伝わってきました。自分のためだけではなく、世界平和のため、そして家族の幸福な生活のためにひたすら祈り続ける姿に心を打たれました。
堀田 進さん
校長先生や少年僧が感動を呼ぶのは、映画における問いかけがすばらしいからだと思います。校長先生への質問、ダライ・ラマへの質問、管長への質問、少年僧への質問。問いかけによって人物を際立たせるのがドキュメンタリー映画の力であり、答える者と同時に、問いは問う者自身のすばらしさを明らかにするものだと思います。
高橋さん
作品自体は敢えて凝った仕掛けをしたり、ありふれた<物語>に収束させたりすることなく、修行に打ち込む人々の姿を淡々と抑制を効かせて映し出している。そのおかげで、ギュメ寺という場で人々が修行に打ち込む真摯な気持ち、そしてその大切な場を守ろうとする弛まぬ努力のありようが生々しく伝わってくる。
吉田 正さん
ひたむきに修行に励むギュメ寺の僧達の暮らしぶりを見ていると、なぜ生きるのか、どのようにいきるべきなのか、といったことをもう一度真剣に考えなければいけないと感じました。毎日、美味しい料理が食べられたり、インターネットで自分のしたいことが何でもできたり、世の中はどんどん便利になっていきますが、物質的な豊かさだけでいいのだろうかと、本当に考えさせられました。
世良 和永さん
平岡校長が行ったギュメ寺の修復・改築、西澤監督の映画の製作、これらは全て利他行であり、そのバトンを次に受け取るのは我々である。この『ギュメ寺は祈っている』という作品が、我々の心の水面に投じられた一石になることは間違いない。
村山 翔大さん